キッコーマン株式会社は、世界的な調味料メーカーとして知られていますが、その年収水準や働きやすさも多くの人が注目しています。
本記事では、キッコーマンの平均年収や年代・役職別の年収、初任給、福利厚生、働き方、採用大学の傾向まで、最新データをもとに徹底解説します。
転職や就職を検討している方はもちろん、業界研究にも役立つ内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
キッコーマンの平均年収・中央値はいくら?業界内の位置付けも解説!
まずはキッコーマンの年収水準を、最新の決算データと業界内での比較からご紹介します。
食品業界の中でも高い水準を誇るキッコーマンの魅力を、数字で実感してみましょう。
平均年収
キッコーマンの2025年3月期における平均年収は823万円、平均年齢は43.5歳です。
この水準は日本の上場企業の中でも非常に高く、食品メーカーの中でもトップクラスに位置しています。
年功序列の色合いが強いものの、安定した昇給と賞与が魅力で、長期的に働くほど年収が伸びやすい傾向があります。
また、男女や学歴ごとの年収偏差値も高く、44歳で年収823万円の場合、年収偏差値は60.1(男性57.8、女性68.8、大卒56.1、大企業54.1)となっています。
業界内での位置づけ
キッコーマンの年収は、同業他社と比べても高い水準にあります。
例えば、味の素(1,037万円)、明治(910万円)、日清製粉(893万円)、日清食品(881万円)、カゴメ(892万円)、ハウス食品(828万円)など大手メーカーと比較しても、キッコーマンは上位グループに位置しています。
食品業界の中でも安定した収益力とブランド力を背景に、社員への還元も手厚いのが特徴です。
| 企業 | 平均年収 | 出典 |
|---|---|---|
| 味の素 | 1,037万円 | 25年3月期決算 |
| 明治 | 910万円 | 25年3月期決算 |
| 日清製粉 | 893万円 | 25年3月期決算 |
| 日清食品 | 881万円 | 25年3月期決算 |
| カゴメ | 892万円 | 24年12月期決算 |
| ハウス食品 | 828万円 | 25年3月期決算 |
| キッコーマン | 823万円 | 25年3月期決算 |
| カルビー | 820万円 | 25年3月期決算 |
| 森永乳業 | 792万円 | 25年3月期決算 |
| マルハニチロ | 768万円 | 25年3月期決算 |
| 山崎製パン | 601万円 | 25年3月期決算 |
| ブルボン | 496万円 | 25年3月期決算 |
キッコーマンの年収推移(過去7年)
キッコーマンの年収は年々安定して高水準を維持しています。
ここでは過去7年分の平均年収・平均年齢の推移を表でまとめました。
| 年度 | 平均年収 | 平均年齢 |
|---|---|---|
| 2025年3月期 | 823万円 | 43.5歳 |
| 2024年3月期 | 820万円 | 43.6歳 |
| 2023年3月期 | 790万円 | 43.4歳 |
| 2022年3月期 | 787万円 | 43.5歳 |
| 2021年3月期 | 777万円 | 43.6歳 |
| 2020年3月期 | 796万円 | 42.8歳 |
| 2019年3月期 | 797万円 | 43.2歳 |
年代・職種・役職別の年収目安
キッコーマンでは、年齢や役職、職種によって年収レンジが異なります。
ここでは、年代別・職種別・役職別の年収目安を詳しく解説します。
年代別(20代/30代/40代/50代)
キッコーマンに新卒で入社し、順調に昇進した場合の年齢別年収イメージは以下の通りです。
25歳で450〜500万円、30歳で550〜600万円、35歳で700〜750万円、40歳で900〜950万円、45歳で1,000万円以上、50歳で1,200万円以上(いずれも評価次第)となっています。
この水準は国内大手メーカーの中でも高く、特に30代後半以降は管理職への昇進により年収が大きく伸びる傾向です。
年功序列の色合いが強いため、安定した昇給を期待できますが、評価や昇進スピードによって個人差も生じます。
| 年齢 | 年収目安 |
|---|---|
| 25歳 | 450〜500万円 |
| 30歳 | 550〜600万円 |
| 35歳 | 700〜750万円 |
| 40歳 | 900〜950万円 |
| 45歳 | 1,000万円以上 |
| 50歳 | 1,200万円以上 |
職種別(例:開発/営業/コーポレート)
キッコーマンでは、総合職・研究職・技術職・事務職など幅広い職種がありますが、総合職・研究職ともに年収テーブルはほぼ同じです。
営業職の場合はインセンティブが加算されることもありますが、基本的には年功序列型の給与体系がベースとなっています。
コーポレート部門(人事・経理・法務など)も同様の水準で、役職や評価による差が大きいのが特徴です。
- 開発・研究職:400〜900万円(役職なし)、900万円〜(課長以上)
- 営業職:400〜900万円+インセンティブ(役職なし)、900万円〜(課長以上)
- コーポレート職:400〜900万円(役職なし)、900万円〜(課長以上)
役職別(一般/主任/係長/課長/部長)
キッコーマンの役職別年収は以下の通りです。
役職なし(C1-4)は1〜14年目で400〜900万円、課長は15年目以降で900〜1,100万円、部長は1,100万円以上(評価次第)となっています。
課長クラス以上に昇進できるかどうかが、年収1,000万円超えの分岐点となります。
| 役職 | 年次 | 年収目安 |
|---|---|---|
| 役職なし(C1-4) | 1〜14年目 | 400〜900万円 |
| 課長 | 15年目以降 | 900〜1,100万円 |
| 部長 | 評価次第 | 1,100万円以上 |
初任給・新卒1年目の年収
キッコーマンの初任給は年々増加傾向にあり、2024年入社では大卒25万円、修士26.5万円となっています。
ここでは初任給の推移と新卒1年目の想定年収を詳しくご紹介します。
学部卒/院卒の月給・賞与・想定年収
2024年入社の初任給は、大卒25万円、修士26.5万円です。
この基本給に加え、賞与(年2回)や残業代が別途支給されます。
新卒1年目の想定年収は、残業月20時間程度を想定した場合、400〜450万円程度が目安となります。
| 年度 | 大卒 | 修士 |
|---|---|---|
| 2018年 | 215,000円 | 230,892円 |
| 2019年 | 215,000円 | 230,892円 |
| 2020年 | 217,500円 | 233,392円 |
| 2021年 | 217,500円 | 233,392円 |
| 2022年 | 219,000円 | 234,860円 |
| 2023年 | 230,000円 | 245,000円 |
| 2024年 | 250,000円 | 265,000円 |
モデルケース(残業月20h想定)
新卒1年目で残業が月20時間程度発生した場合、基本給に残業代が加算され、賞与も含めて年収400〜450万円が見込まれます。
配属先や評価によって変動はありますが、生活にゆとりのある水準です。
賞与・昇給・インセンティブ
キッコーマンの給与体系は年俸制を採用し、基本給と賞与(年2回)で構成されています。
年功序列の色合いが強く、昇進・賞与ともに年次が同じであれば大きな差はつきませんが、評価によって昇給スピードに差が出ることもあります。
支給回数/目安月数/評価軸・等級制度の概要
賞与は年2回支給され、業績や個人評価に応じて金額が決まります。
等級制度は「役職なし(C1-4)」「課長」「部長」といった明確な階層があり、昇進には昇格試験や評価が必要です。
営業職など一部職種ではインセンティブが加算される場合もありますが、全体的には安定した年功序列型の給与体系がベースです。
手取り額の目安(年収823万円・単身)
キッコーマンの平均年収(823万円・44歳)をもとに、実際の手取り額をシミュレーションします。
税金や社会保険料を差し引いた後の実質的な可処分所得を知ることで、生活設計の参考にしましょう。
月次/年次の概算手取り(控除の簡易内訳)
年収823万円の場合、年間の手取り額は約606万円、月額では約50万円となります。
主な控除項目は所得税、住民税、健康保険、厚生年金、雇用保険、介護保険などです。
| 項目 | 年収 | 月収 |
|---|---|---|
| 額面収入 | 8,230,000円 | 685,833円 |
| 所得税 | 471,300円 | 39,275円 |
| 住民税 | 469,400円 | 39,116円 |
| 健康保険 | 404,328円 | 33,694円 |
| 厚生年金 | 713,700円 | 59,475円 |
| 雇用保険 | 49,380円 | 4,115円 |
| 介護保険 | 65,280円 | 5,440円 |
| 手取り | 6,056,612円 | 504,717円 |
福利厚生・待遇
キッコーマンは福利厚生が非常に充実しており、社員の生活やキャリアを多方面からサポートしています。
ここでは休暇・働き方、金銭系、育成・キャリア支援の3つの観点から詳しくご紹介します。
休暇・働き方(有給取得率/在宅・フレックス)
キッコーマンの有給休暇取得率は82.0%(2023年度)と高水準です。
育児・介護休職、ボランティア休職、配偶者帯同休職、時差勤務など、多様な働き方を支援する制度も整っています。
在宅勤務やフレックス制度も導入されており、ワークライフバランスを重視する方にもおすすめです。
金銭系(退職金/住宅手当/持株会/年金)
社宅・独身寮の貸与や住宅融資制度、社員持株制度、財形貯蓄など、資産形成をサポートする制度が充実しています。
特に月5,000円で家賃15万円までのアパートに住める家賃補助制度は、実質的な年収アップに直結する大きなメリットです。
退職金や各種社会保険も完備されており、長期的な安心感があります。
育成・キャリア(研修/公募/異動制度)
キッコーマンでは、社員の成長を支援するための研修制度やキャリア公募、異動制度が整備されています。
入社後はOJTや階層別研修、専門分野のスキルアップ研修など、キャリア形成を後押しする環境が整っています。
自ら手を挙げて新しいポジションにチャレンジできる公募制度もあり、意欲次第で多様なキャリアパスが描けます。
| カテゴリ | 内容 |
|---|---|
| 暮らし | 福利厚生メニュー制度、社宅・独身寮貸与、住宅融資制度、保養所、体育館、総合病院など |
| 多様な働き方 | 育児・介護休職、ボランティア休職、配偶者帯同休職、時差勤務制度 |
| 保険 | 雇用保険・労災保険・健康保険・厚生年金 |
| 資産形成 | 社員持株制度・財形貯蓄 |
| 育児休業 | 子が2歳になる誕生日前日まで利用可能(最初の5日間は有給) |
| その他 | 福利厚生サービス、職場コミュニケーション補助、旅行会補助など |
キッコーマンは激務?労働時間の実態
働きやすさも企業選びの重要なポイントです。
キッコーマンの労働時間や残業の実態をデータで確認しましょう。
平均残業時間/みなし残業の有無/休日日数
2023年度の平均残業時間は月13.9時間と、業界内でもかなり短い水準です。
みなし残業制度は基本的にありません。
年間休日は120日以上で、有給休暇取得率も高いため、ワークライフバランスを重視したい方にもおすすめです。
| 年度 | 年間平均残業時間 | 月間平均残業時間 |
|---|---|---|
| 2019 | 135.0時間 | 11.3時間 |
| 2020 | 149.0時間 | 12.4時間 |
| 2021 | 146.6時間 | 12.2時間 |
| 2022 | 171.8時間 | 14.3時間 |
| 2023 | 166.8時間 | 13.9時間 |
口コミ・評判
実際に働いている社員や元社員の声は、企業選びの大きな参考になります。
ここでは年収に関する口コミを、良い面・悪い面の両方からご紹介します。
年収に関する良い口コミ
「食品メーカーの中でも年収が高く、安定して昇給・賞与がもらえるのが魅力」「家賃補助が手厚く、実質的な可処分所得が大きい」「福利厚生が充実していて、長く働きやすい環境」など、年収・待遇面で満足している声が多いです。
特に管理職に昇進すると年収1,000万円を超えるため、モチベーションアップにつながるという意見も目立ちます。
年収に関する悪い口コミ
「年功序列の色合いが強く、若手のうちは昇給スピードが遅い」「課長以上に昇進できないと年収が頭打ちになる」「インセンティブが少なく、成果主義を求める人には物足りない」など、評価や昇進に関する不満も一部見られます。
ただし、全体としては安定志向の方に向いている給与体系と言えるでしょう。
採用大学の傾向
キッコーマンの採用大学は、難関大学が中心です。
学歴フィルターが存在すると考えられ、特に理系・農学系・国公立・有名私大から多くの採用実績があります。
- 東京大学、京都大学、大阪大学、北海道大学、九州大学、名古屋大学
- 東京農工大学、香川大学、岡山大学、千葉大学、埼玉工業大学
- 上智大学、津田塾大学、青山学院大学、早稲田大学、慶應義塾大学、国際基督教大学、立教大学、法政大学、明治大学、明治学院大学、同志社大学、関西学院大学、京都女子大学、龍谷大学、東海大学、東京都立大学、国際教養大学
新卒向けワンポイント(内定後すぐにやること)
内定後は、配属希望や自己PRシートの提出、健康診断の受診、引越しや住居手配の準備などが必要です。
特に社宅や独身寮の申請は早めに行うことで、家賃負担を大きく減らせます。
また、入社前研修やeラーニングが用意されている場合もあるので、しっかり準備しておきましょう。
キッコーマンに向いている人・向いていない人
キッコーマンで活躍できる人・そうでない人の特徴をまとめました。
- 向いている人
- 安定した環境で長く働きたい方
- チームワークや協調性を重視できる方
- 年功序列型の昇進・昇給に納得できる方
- 福利厚生やワークライフバランスを重視したい方
- 向いていない人
- 若いうちから高収入・急成長を求める方
- 成果主義・実力主義を重視する方
- 変化やスピード感のある環境を好む方
FAQ
Q. キッコーマンの平均年収・中央値はいくら?
A. 直近2025年3月期で平均823万円。
中央値は公開されていませんが、平均×0.9〜0.95(約740〜780万円)と推定されます。
これは年功序列型の給与体系と、管理職比率が一定であることから算出しています。
Q. 何年目で600/800/1000万円に届く?
A. 600万円は30歳前後(10年目前後・役職なし)、800万円は40歳前後(20年目・課長昇進前後)、1000万円は45歳以降(課長〜部長クラス)に到達するのが一般的です。
評価ランクや昇進スピードによって前後しますが、年功序列がベースなので大きな個人差は出にくい傾向です。
Q. 年代・職種で年収はどのくらい違う?
A. 20代は450〜500万円、30代は550〜600万円、開発・研究職は400〜900万円、営業職はインセンティブ込みで同程度、コーポレート職も同様のレンジです。
管理職昇進後は900万円以上が目安となります。
Q. 初任給と新卒1年目の想定年収は?
A. 学部卒25万円・院卒26.5万円、想定年収は400〜450万円(残業月20hモデル)。
賞与や残業代を含めると、生活にゆとりのある水準です。
Q. 残業時間やワークライフバランスは?
A. 平均残業13.9h/月、有休取得率82.0%、休日日数は120日以上。
ワークライフバランスを重視したい方にもおすすめの環境です。



