「日立製作所の年収は本当に高いの?」
転職サイトやSNSで「日立=大手メーカー高収入」の声をよく見かける一方で、「若手は上がらない」「出世で年収が変わる」など気になるウワサも…
この記事では2025年の有価証券報告書データと現役社員の声をもとに、日立製作所の年収相場や昇進ルート、福利厚生、働き方のリアルまで全部まとめて解説します!
「エンジニア志望・転職検討・キャリアアップしたい」方も納得のガチ情報を徹底網羅。
日立製作所の平均年収・中央値はいくら?業界内の位置付けも解説!
日立製作所は日本を代表する総合電機・ITメーカー。
グローバルで30万人を超える従業員が活躍しており、その年収水準は国内メーカーでもトップクラスです。
2025年3月期の有価証券報告書によると、平均年収は961万円(平均年齢42.6歳)。
大手メーカー比較でもソニー・NECと並ぶ高年収グループに入ります。
若手時代は「日本的な年功制+残業代」で着実に年収アップ。
30代以降は昇進・評価による年収差が大きく、課長・部長クラスは1,000万円〜1,400万円超えも。
平均年収
直近2025年3月期の平均年収は961万円(平均年齢42.6歳)。
ここ数年も上昇傾向が続き、5年前(2018年:872万円)より約90万円アップ。
日本の平均年収(458万円前後)の2倍を大きく上回り、「大手メーカー=安定&高収入」のブランド力も健在です。
業界内での位置づけ:メーカー上位グループ(同業比較の一言メモ)
日立の年収は「ソニー(1,118万円)・NEC(963万円)と肩を並べる上位グループ」。
パナソニック・東芝・三菱電機など、他の大手メーカーと比べても頭ひとつ抜けた給与水準です。
ただし、若手時代の伸びは緩やかで、出世後に一気に年収が伸びる構造が特徴。

日立製作所の年収推移(過去7年)
日立製作所の平均年収・平均年齢の推移は、業績や市場環境の変動にもかかわらず安定的に上昇。
年齢構成が大きく変わらない中、しっかりベースアップしているのが安心材料です。
年度 | 平均年収 | 平均年齢 |
---|---|---|
2025年3月期 | 961万円 | 42.6歳 |
2024年3月期 | 936万円 | 42.9歳 |
2023年3月期 | 916万円 | 42.9歳 |
2022年3月期 | 897万円 | 42.7歳 |
2021年3月期 | 890万円 | 42.6歳 |
2020年3月期 | 902万円 | 42.3歳 |
2019年3月期 | 894万円 | 42.1歳 |
2018年3月期 | 872万円 | 41.7歳 |
ここ6年間は大きな景気変動があっても、日立の年収は着実にベースアップ。
「安心して長く働きたい」人にもピッタリの企業といえるでしょう。
年代・職種・役職別の年収目安
日立製作所では、等級(グレード)制度によって年収が決まります。
年齢や入社年次ごとの昇給+昇進によるベースアップが大きく、「主任・上級主任・課長・部長」などの役職ごとに年収レンジが大きく変化します。
「何年目でどのくらいもらえる?」「管理職でどれだけ上がる?」そんな疑問にリアルデータで答えます!
年代別(20代/30代/40代/50代)
20代前半(新卒~3年目)は年収400万〜500万円台が一般的。
30歳を迎える頃には、650〜700万円。
35歳では800〜850万円、40歳で1,000〜1,100万円、50歳には1,300万円超も狙えます(評価・役職次第)。
大手メーカーらしい「安定+着実な昇給」を感じられる曲線です。
職種別(技術/営業/コーポレート等)
日立製作所は「総合職枠」で採用されるため、技術・営業・管理(コーポレート)いずれも年収テーブルは共通。
ただし、営業職や海外事業部門などは成果連動のインセンティブ・出張手当が加わる場合も。
研究職も総合職と同じ等級テーブルで昇給します。
役職別(等級別/一般~主任・課長・部長)
日立製作所の等級(グレード)はS8(新卒)→S7(1-5年目)→S6(主任)→S5(上級主任)→F/E(課長)→D/C(部長)と進んでいきます。
一般社員の年収は400~650万円、主任昇格で650~750万円、上級主任で800~1,000万円、課長は1,000~1,400万円、部長は1,400万円超が目安です。
管理職昇格後は裁量労働制(残業代含む)となり、評価・ポスト次第で年収に大きな差が出ます。
等級 | 役職 | 年収 | 年次 |
---|---|---|---|
S8 | 総合職研修員 | 400~500万円 | 1年目(研修) |
S7 | 総合職企画員 | 500~650万円 | 1-5年目 |
S6 | 主任 | 650~750万円 | 6-8年目 |
S5 | 上級主任 | 800~1,000万円 | 8年目以降 |
F/E | 課長 | 1,000~1,400万円 | 実力次第 |
D/C | 部長 | 1,400万円~ | 実力次第 |
出世や昇進ペースには個人差が出ますが、昇格ごとの年収アップ幅は非常に大きくなっています。



初任給・新卒1年目の年収
日立製作所の初任給・新卒1年目の年収は毎年アップ傾向。
2024年4月入社は学部卒月給25万円、院卒27.5万円と大手メーカーでも高めの水準です。
ここに賞与(年2回)や残業代が加わるため、初年度の想定年収は400〜500万円に到達します。
学部卒/院卒の月給・賞与・想定年収
2024年実績で、学部卒:月給25万円/院卒:月給27.5万円。
賞与は月給の4〜6ヶ月分が年2回、残業代も支給。
モデルケースでは、新卒1年目で年収420万~470万円が相場です。
モデルケース(残業月20h想定)
学部卒:月給25万円×12=300万円+賞与(80〜120万円)+残業代(月20hで約40万円)=年収約420~460万円。
院卒はこれより20万円ほど高くなります。
同年代の他社と比べてもスタートが高めで、しっかり「働いた分だけもらえる」構造です。
賞与・昇給・インセンティブ
日立製作所の年収を押し上げている最大の理由は、「賞与(ボーナス)」の存在です。
年2回(夏・冬)支給される賞与は、年間で基本給の4〜6ヶ月分という水準。
業績・部門評価・個人評価の三軸で決まるため、部署やタイミングによって大きな差が生まれることもあります。
昇給も年1回あり、等級ごとにベースアップの幅がしっかり設定。
主任昇格(S6)、上級主任(S5)以降は役職手当+裁量労働がつき、「実力次第で年収を伸ばせる環境」が整っています。
近年は成果主義・評価軸の明確化も進み、若手でも早期昇進で年収アップを実現できるケースが増加中。
支給回数/目安月数/評価軸・等級制度の概要
賞与は年2回支給(夏・冬)。
夏賞与が多めで冬が少なめ、平均して「年間基本給の4〜6ヶ月分」が支給されます。
評価制度は「S・H・A・B・C」の5段階で、S評価が最も高く、A以上ならボーナスが大幅増額。
等級(グレード)は毎年の評価面談で昇格チャンスがあり、早期抜擢も狙えます。
部門によっては業績連動インセンティブや海外手当、プロジェクト特別賞与も加算。
手取り額の目安(年収961万円・単身)
「年収961万円って、実際どれだけ手元に残るの?」
税金や社会保険料などの控除を引いた、リアルな手取り額を試算します。
月次/年次の概算手取り(控除の簡易内訳)
年収961万円の場合、年間の手取り額は約697万円(月58万円)がモデルケース。
主な控除は所得税約72万円、住民税約60万円、社会保険(健康・年金等)約120万円。
税・保険料の負担が大きいものの、それでも「生活水準が大きく向上する年収帯」といえます。



福利厚生・待遇
日立製作所は大手メーカーならではの福利厚生の手厚さも大きな魅力です。
社会保険完備・退職金・企業年金・財形貯蓄・社員持株・カフェテリアプランなど、生活面も将来も安心できる制度が充実しています。
家賃補助は独身30歳まで最大5万円、既婚者は40歳まで最大7万円支給(条件あり)。
育児・介護制度も完備しており、働き方やライフステージの変化にも柔軟に対応。
カフェテリアプラン(選択型福利厚生)では、旅行・自己啓発・健康管理など自分の好みに合わせて利用可能です。
休暇・働き方(有給取得率/フレックス/在宅)
年間休日は125日以上としっかり確保されており、平均有給取得日数も10日以上(実績)。
在宅勤務やフレックスタイム制も拡大中で、コロナ禍以降はリモートワークの比率も上昇。
ワークライフバランスを大切にできる環境が整っています。
金銭系(退職金/住宅手当/持株会/年金)
退職金・企業年金・財形貯蓄・社員持株制度はもちろん、住宅手当・家賃補助も大手ならではの手厚さ。
家族手当や通勤手当も完備されており、「安心して長く働ける会社」というイメージを裏切りません。
育成・キャリア(研修/公募/異動制度)
階層別研修・グローバル研修・公募異動制度など、キャリア支援も充実。
技術職・営業職・管理職ごとの専門研修に加え、自己啓発支援や語学研修もあり、スキルアップを後押しする風土があります。
自分の希望や成長意欲次第で、様々なキャリアパスを描けます。
日立製作所は激務?労働時間の実態
「大手メーカー=激務?」と心配する人も多いですが、日立製作所は働き方改革が進み、残業時間は平均15〜20時間/月と比較的抑えられています。
一部部署や繁忙期には忙しい時期もありますが、全社的に「残業抑制・有給消化」の流れが強まっています。
離職率は2.1%(2023年度)と非常に低く、平均勤続年数19.2年という定着率の高さもポイント。
安心して長く働ける職場環境が整っています。
口コミ・評判
日立製作所で働く人たちの年収・待遇に関するリアルな口コミを紹介します。
「大手で安心」「福利厚生が手厚い」「昇進の壁が高い」「出世できれば年収が一気に跳ねる」など、さまざまな声が見られます。
転職・入社前に現場のリアルを知ることで、納得感を持ったキャリア選択ができます。
年収に関する良い口コミ
「30代後半で年収1,000万円を突破できた」「同業他社と比べても給与水準が高い」「賞与の安定感が抜群で、家計に安心感がある」
「住宅補助や退職金など、大手らしい福利厚生がしっかりしている」「安定感・働きやすさと年収のバランスが良い」という評価が目立ちます。
年収に関する悪い口コミ
「若手のうちは年収が伸びづらい」「出世競争が激しく、課長以上に上がれるかどうかが大きな壁」「評価が横並びになりやすく、年功序列の文化も根強い」
「税金や社会保険料の負担が増える」「部署によって忙しさや待遇の差が大きい」などの指摘も。



採用大学の傾向
日立製作所の新卒採用は、難関大学・理系中心の傾向が顕著です。
2024年最新の採用大学ランキングを見ても、早慶・東工大・理科大・旧帝大などハイレベル校が上位に並んでいます。
一方で、幅広い大学・学部からも内定が出ており、理系はもちろん文系出身者にもチャンスがあります。
順位 | 採用大学 | 就職者数 |
---|---|---|
1位 | 早稲田大学 | 53人 |
2位 | 東京工業大学・東京理科大学 | 36人 |
4位 | 大阪大学 | 31人 |
5位 | 慶應義塾大学 | 27人 |
6位 | 明治大学・同志社大学 | 25人 |
8位 | 東北大学 | 24人 |
9位 | 筑波大学・九州大学 | 22人 |
11位 | 上智大学 | 21人 |
12位 | 東京大学 | 19人 |
難関私立・国立だけでなく、地方国公立や中堅大学からも採用実績があり、多様性も大切にする会社です。
研究・技術系は特に理系大学院出身者の比率が高い傾向があります。
新卒・中途向けワンポイント(内定後すぐにやること)
新卒内定者は、配属事業部の下調べや先輩社員との情報交換、配属希望分野の基礎勉強などがおすすめ。
英語力・技術力・ITスキルの底上げも、入社後のスタートダッシュにつながります。
中途入社なら「自分の強みとマッチする事業・職種」をリサーチし、面談・OBOG訪問で現場感を掴んでおくと安心です。
入社前から積極的にコミュニケーションや準備を始めておくことで、入社後のギャップを最小限にできます。
日立製作所に向いている人・向いていない人
- 向いている人
・安定した環境で長く働きたい人
・社会インフラやものづくりに携わりたい人
・チームワークや協調性を大切にできる人
・福利厚生や制度の充実を重視する人
・技術・研究・開発志向、もしくはグローバル志向のある人 - 向いていない人
・年功序列が苦手で成果主義志向の人
・スピード出世や20代高年収を求める人
・トップダウンに抵抗が強い人
・全国転勤や異動を避けたい人
・静かな環境・小さな組織を好む人
自分の価値観やキャリアイメージが日立の社風・働き方にフィットするか、事前にしっかり検討しましょう。
大企業ならではのメリット・デメリットも理解したうえで選ぶのがおすすめです。
FAQ
Q. 日立製作所の平均年収・中央値はいくら?
A. 直近2025年で平均961万円。
中央値は非公開ですが、推定860~910万円(平均の0.9〜0.95倍程度)と考えられます。
Q. 何年目で600/800/1000万円に届く?
A. 600万円は5年目(S7)、800万円は8年目以降(上級主任)、
1,000万円は課長昇格(F/E等級)で到達可能です。
Q. 年代・職種で年収はどのくらい違う?
A. 20代400〜500万円/30代650〜850万円/40代1,000万円超。
技術・営業・管理職いずれも同じテーブルですが、成果・評価や役職で差がつきます。
Q. 初任給と新卒1年目の想定年収は?
A. 学部卒月給25万円、院卒27.5万円、賞与・残業込みで400~470万円が目安です。
Q. 残業時間やワークライフバランスは?
A. 平均残業は15〜20h/月、有給消化は10日超/年、
年間休日125日以上とワークライフバランス重視の環境です。