小松製作所(コマツ)は日本を代表する建設機械メーカーとして、業界内でも高い年収水準と充実した福利厚生で知られています。
この記事では、コマツの平均年収や年代・職種・役職別の年収目安、初任給、手取り額、福利厚生、働き方、採用大学の傾向など、就職・転職を考える方が知りたい情報を網羅的に解説します。
年収ランキングや口コミ、ワークライフバランスの実態まで、最新データをもとに徹底解説!
小松製作所(コマツ)の平均年収・中央値はいくら?業界内の位置付けも解説!
コマツの年収水準は国内メーカーの中でもトップクラス。
ここでは最新の平均年収データと、業界内での位置付けを詳しくご紹介します。
平均年収
小松製作所(コマツ)の2025年3月期における平均年収は859万円(平均年齢41.5歳)です。
この数字は有価証券報告書に基づく公式データであり、年功序列と実力主義がバランスよく組み合わさった給与体系が特徴です。
賞与(ボーナス)は年2回、基本給の約6か月分が支給されるため、年収の構成比率も高め。
また、残業代や各種手当も加算されるため、実際の手取りも高水準となっています。
業界内での位置づけ
コマツの年収水準は、重機械メーカーの中でも非常に高い位置にあります。
例えば、2025年3月期の各社平均年収を比較すると、荏原製作所が949万円、小松製作所が859万円、住友重機械工業が835万円、クボタが825万円と、コマツは上位にランクイン。
このように、コマツは業界内でも安定した高年収を誇る企業として、転職市場でも高い人気を集めています。
| 企業名 | 平均年収 | 年度 |
|---|---|---|
| 荏原製作所 | 949万円 | 2024年12月期 |
| 小松製作所 | 859万円 | 2025年3月期 |
| 住友重機械工業 | 835万円 | 2025年3月期 |
| クボタ | 825万円 | 2024年12月期 |
小松製作所(コマツ)の年収推移(過去5年)
コマツの年収は、景気や業績に左右されつつも、着実に上昇傾向にあります。
ここでは過去5年分の平均年収・平均年齢の推移を表でまとめました。
| 年度 | 平均年収 | 平均年齢 |
|---|---|---|
| 2025年3月期 | 859万円 | 41.5歳 |
| 2024年3月期 | 831万円 | 41.2歳 |
| 2023年3月期 | 781万円 | 40.9歳 |
| 2022年3月期 | 747万円 | 40.4歳 |
| 2021年3月期 | 719万円 | 39.8歳 |
年代・職種・役職別の年収目安
コマツでは年齢や職種、役職によって年収レンジが大きく異なります。
ここでは、年代別・職種別・役職別の年収目安を詳しく解説します。
年代別(20代/30代/40代/50代)
コマツの年収は年功序列をベースにしつつも、評価や昇進によって個人差があります。
新卒入社から順調に昇進した場合の年代別年収目安は以下の通りです。
- 20代(25歳):450~500万円
- 30代(30歳):650~700万円
- 30代後半(35歳):750~800万円
- 40代(40歳):900~1,000万円
- 40代後半(45歳):1,100万円以上
- 50代(50歳):1,200万円以上
また、公式モデルケースとして30歳で約670万円、38歳で約850万円というデータも公表されています。
評価や残業時間によって年収は上下しますが、同業他社と比較しても高い水準です。
| 年齢 | 年収目安 |
|---|---|
| 25歳 | 450~500万円 |
| 30歳 | 650~700万円 |
| 35歳 | 750~800万円 |
| 40歳 | 900~1,000万円 |
| 45歳 | 1,100万円以上 |
| 50歳 | 1,200万円以上 |
職種別(例:開発/営業/コーポレート)
コマツの職種は大きく分けて技術系(開発・設計・生産技術など)、営業系、コーポレート(管理部門)などに分類されます。
技術系・営業系ともに基本給や賞与の水準は大きく変わりませんが、営業職の場合はインセンティブや成果報酬が加算されるケースも。
- 開発・設計:新卒~10年目で400~800万円、副主事(主任)で800~1,000万円、課長クラスで1,000万円超
- 営業:基本レンジは開発系と同等だが、成果に応じてインセンティブ加算あり
- コーポレート(人事・経理など):年功序列が強めで、主任クラスまでは年収レンジが安定
全体として、どの職種でも管理職昇進後は年収1,000万円を超えるケースが多くなります。
役職別(一般/主任/係長/課長/部長)
コマツの役職ごとの年収目安は以下の通りです。
グレード制度(G1~G4)を経て、副主事(主任クラス)、課長、部長と昇進していきます。
| 役職 | 年次 | 年収目安 |
|---|---|---|
| G1-4(一般職) | 1~10年目 | 400~800万円 |
| 副主事(主任クラス) | 11~15年目 | 800~1,000万円 |
| 課長クラス | 15年目以降 | 1,000~1,400万円 |
| 部長クラス | 評価次第 | 1,400万円以上 |
副主事(主任)昇進には試験合格が必要で、課長以降は評価によって昇進スピードが異なります。
部長クラスでは年収1,500万円超も現実的です。
初任給・新卒1年目の年収
コマツの初任給は学歴や職種によって異なりますが、業界内でも高い水準を誇ります。
ここでは学部卒・院卒の月給や賞与、1年目のモデルケースをご紹介します。
学部卒/院卒の月給・賞与・想定年収
2025年度の新卒初任給は以下の通りです。
- 全社採用(学部卒・修士卒・高専専攻科卒共通)
・技術系:264,500円
・事務系:240,500円 - 事務所採用(学部卒・修士卒・高専専攻科卒共通)
・技術系:243,500円
・事務系:230,500円 - 高専本科・短大・専門卒共通
・技術系:215,000円
・事務系:205,000円 - 高校卒共通:193,000円
賞与(年2回、基本給の約6か月分)と残業代は別途支給されます。
1年目の想定年収は、残業月20時間程度を加味すると約400~450万円が目安です。
モデルケース(残業月20h想定)
例えば、学部卒・技術系で月給264,500円の場合、賞与や残業代を含めた新卒1年目のモデル年収は以下の通りです。
- 月給:264,500円×12ヶ月=3,174,000円
- 賞与:月給×6ヶ月分=1,587,000円
- 残業代(月20h想定):約50,000円×12ヶ月=600,000円
- 合計:約5,361,000円
実際には控除や手当の有無で多少前後しますが、初年度から十分な年収水準が期待できます。
賞与・昇給・インセンティブ
コマツの賞与・昇給制度は安定感と透明性が高いのが特徴です。
ここでは支給回数や目安月数、評価制度の概要を解説します。
支給回数/目安月数/評価軸・等級制度の概要
賞与は年2回(夏・冬)支給され、基本給の約6か月分が目安となっています。
昇給は年1回、評価や勤続年数、役職昇進に応じて決定。
等級制度はG1~G4のグレード制+副主事(主任)・課長・部長といった役職制が組み合わさっています。
主任昇進以降は試験や評価が重視され、課長・部長クラスでは成果やマネジメント能力が昇進・昇給に大きく影響します。
営業職にはインセンティブが加算される場合もあり、成果次第で年収アップも可能です。
手取り額の目安(年収859万円・単身)
年収が高くても、実際の手取り額が気になる方は多いはず。
ここでは年収859万円(平均年収・単身者モデル)の手取り額を、月次・年次でシミュレーションします。
月次/年次の概算手取り(控除の簡易内訳)
年収859万円・単身者の場合、各種税金や社会保険料を差し引いた手取り額は以下の通りです。
| 項目 | 年収 | 月収 |
|---|---|---|
| 額面収入 | 8,590,000円 | 715,833円 |
| 所得税 | 533,300円 | 44,441円 |
| 住民税 | 500,400円 | 41,700円 |
| 健康保険 | 422,166円 | 35,180円 |
| 厚生年金 | 713,700円 | 59,475円 |
| 雇用保険 | 51,540円 | 4,295円 |
| 介護保険 | 68,160円 | 5,680円 |
| 手取り | 6,300,734円 | 525,061円 |
年収859万円の場合、年間手取りは約630万円、月あたり約52万円が目安となります。
福利厚生・待遇
コマツは福利厚生が非常に充実しており、社員のワークライフバランスやキャリア形成をサポートする制度が整っています。
ここでは休暇・働き方、金銭系の制度、育成・キャリア支援について詳しくご紹介します。
休暇・働き方(有給取得率/在宅・フレックス)
コマツでは年間有給休暇20日が付与され、取得率も高水準。
リフレッシュ休暇やライフサポート休暇、ボランティア奨励休暇など、独自の休暇制度も充実しています。
また、近年は在宅勤務やフレックスタイム制の導入も進んでおり、柔軟な働き方が可能です。
男性の育児休業取得率も37.6%(2023年度)と高く、男女問わず働きやすい環境が整っています。
金銭系(退職金/住宅手当/持株会/年金)
コマツの金銭系福利厚生は以下の通りです。
- 寮・借上社宅制度:独身寮や借上げ住宅を安価で利用可能
- 退職金制度:確定給付型の退職金+企業年金
- 住宅手当:勤務地や家族構成に応じて支給
- 持株会:社員持株制度あり
- 各種社会保険完備
これらの制度により、生活面・将来設計の両面で安心して働けます。
育成・キャリア(研修/公募/異動制度)
コマツは人材育成にも注力しており、入社時研修や階層別研修、専門技術研修などが充実。
社内公募制度や自己申告による異動制度もあり、キャリアの幅を広げるチャンスが豊富です。
グローバル展開しているため、海外駐在や語学研修の機会も多く、成長意欲の高い方には最適な環境といえるでしょう。
小松製作所(コマツ)は激務?労働時間の実態
「コマツは激務なのでは?」という声もありますが、実際の労働時間や残業時間はどうなのでしょうか。
最新データをもとに、働き方の実態を解説します。
平均残業時間/みなし残業の有無/休日日数
コマツの平均残業時間は月20.9時間(2023年度)と、業界内でも短い水準です。
みなし残業制度は基本的にありません。
年間休日は120日以上、有給休暇も取得しやすい環境が整っています。
また、自己都合離職率は1.26%(2023年度)と非常に低く、長く安心して働ける職場といえるでしょう。
| 年度 | 年間総労働時間 | 月間平均残業時間 |
|---|---|---|
| 2019 | 1,950時間 | 15.8時間 |
| 2020 | 1,920時間 | 13.3時間 |
| 2021 | 2,018時間 | 21.5時間 |
| 2023 | — | 20.9時間 |
口コミ・評判
コマツで実際に働く社員や元社員の口コミ・評判をもとに、年収に関するリアルな声をまとめました。
年収に関する良い口コミ
・「年収水準が高く、同年代の友人と比べても満足度が高い」
・「賞与がしっかり支給されるので、モチベーションにつながる」
・「福利厚生が手厚く、住宅補助や社宅制度のおかげで生活コストが抑えられる」
・「評価制度が明確で、頑張りが年収に反映されやすい」
このように、年収や待遇面に満足している声が多く見られます。
年収に関する悪い口コミ
・「課長以上の昇進には厳しい評価があり、年功序列だけでは上がれない」
・「業績連動で賞与が変動するため、景気によっては年収が上下する」
・「高卒の場合は昇進が遅れ、年収の上限も限定的」
・「人気企業ゆえに転職難易度が高く、倍率が高い」
一方で、昇進競争や業績変動に対する不安の声も一部あります。
採用大学の傾向
コマツは難関大学出身者が多く、学歴フィルターが強い傾向にあります。
主な採用大学と就職者数は以下の通りです。
| 順位 | 大学名 | 就職者数 |
|---|---|---|
| 1 | 大阪大学 | 18人 |
| 2 | 同志社大学 | 10人 |
| 3 | 明治大学 | 9人 |
| 4 | 東京農工大学 | 8人 |
| 5 | 金沢大学 | 7人 |
| 5 | 京都大学 | 7人 |
| 7 | 立命館大学 | 5人 |
| 8 | 北海道大学 | 4人 |
| 8 | 東京外国語大学 | 4人 |
| 8 | 東京工業大学 | 4人 |
| 8 | 横浜国立大学 | 4人 |
| 8 | 京都工芸繊維大学 | 4人 |
難関国公立・有名私大が中心で、技術系・理系学部の採用が多いのが特徴です。
新卒向けワンポイント(内定後すぐにやること)
内定後は、配属予定部署や勤務地の情報収集を早めに行いましょう。
また、社宅や寮の申し込み手続き、引越し準備、入社前研修の案内確認も忘れずに。
語学やITスキルのブラッシュアップも、グローバル企業であるコマツでは大きな武器になります。
同期や先輩社員との交流機会があれば積極的に参加し、社会人生活のスタートダッシュを切りましょう。
小松製作所(コマツ)に向いている人・向いていない人
コマツで活躍できる人、そうでない人の特徴をまとめました。
- 向いている人
- グローバルな環境でチャレンジしたい人
- 安定した高年収・福利厚生を重視する人
- 技術やものづくりへの情熱がある人
- チームワークや協調性を大切にできる人
- 自己成長・キャリアアップ志向が強い人
- 向いていない人
- 変化や海外勤務に抵抗がある人
- 年功序列や評価制度に納得できない人
- 激務や成果主義が苦手な人
- 大企業の組織文化に馴染めない人
FAQ
Q. 小松製作所(コマツ)の平均年収・中央値はいくら?
A. 直近2025年3月期の平均年収は859万円です。
中央値は非公開ですが、平均×0.9~0.95の範囲(約770~816万円)と推定されます。
これは年功序列型の給与体系がベースであるため、極端な高額年収者が少なく、中央値も高めとなります。
Q. 何年目で600/800/1,000万円に届く?
A. 600万円は入社5~7年目(主任手前)、800万円は11~15年目(副主事・主任クラス)、1,000万円は課長クラス(15年目以降)で到達が目安です。
評価ランクや等級要件、昇進試験の合格が昇給のカギとなります。
Q. 年代・職種で年収はどのくらい違う?
A. 20代は450~500万円、30代は650~800万円、40代は900~1,100万円が目安です。
開発職・営業職・コーポレート職で大きな差はありませんが、営業職は成果に応じてインセンティブが加算される場合があります。
Q. 初任給と新卒1年目の想定年収は?
A. 学部卒は月給264,500円(技術系)、院卒も同額、想定年収は賞与・残業込みで約400~450万円(残業月20hモデル)です。
Q. 残業時間やワークライフバランスは?
A. 平均残業は月20.9時間、有給取得率は高水準、年間休日は120日以上。
自己都合離職率も1.26%と低く、ワークライフバランスの良い職場環境です。



