農林中央金庫は、金融業界の中でも高水準の年収や充実した福利厚生で知られる人気企業です。
本記事では、最新の平均年収や役職・年代別の年収目安、初任給、賞与、手取り額、働き方、採用大学の傾向、口コミまで、農林中央金庫の「お金」と「働きやすさ」のリアルを徹底解説します。
「転職や就職を考えている」「年収相場が気になる」「ワークライフバランスも重視したい」そんな方はぜひ最後までご覧ください。
農林中央金庫の平均年収・中央値はいくら?業界内の位置付けも解説!
農林中央金庫の年収水準は、金融業界の中でもトップクラス。
平均年収や業界内での位置づけ、他行との比較を詳しく見ていきましょう。
平均年収
農林中央金庫の2024年度における平均年収は976万円です。
この数字は、賞与(ボーナス)を含めた額で、平均年齢は39歳となっています。
賞与抜きの年収は689万円ですが、年2回の賞与が基本給の5か月分支給されるため、年収水準が大きく上がるのが特徴です。
金融機関の中でも非常に高い水準であり、年功序列の色合いが強い給与体系となっています。
業界内での位置づけ:高い(同業比較の一言メモ)
農林中央金庫の年収は、金融業界の中でもトップクラスの高さを誇ります。
例えば、三菱UFJ信託銀行(951万円)、日本政策投資銀行(1,135万円)、三井住友銀行(892万円)などと比較しても、農林中央金庫の年収水準は非常に高い位置づけです。
特に、安定した賞与や福利厚生の充実度も加味すると、金融業界志望者にとって魅力的な選択肢となっています。
農林中央金庫の年収推移(過去5年)
ここでは、農林中央金庫の過去5年間の平均年収・平均年齢・従業員数の推移を表でまとめます。
年々着実に給与水準が上昇している点も注目です。
| 年度 | 平均月間給与 | 平均年収(賞与抜き) | 平均年収(賞与込) | 平均年齢 |
|---|---|---|---|---|
| 2024年度 | 57.4万円 | 689万円 | 976万円 | 39.0歳 |
| 2023年度 | 55.2万円 | 662万円 | 938万円 | 39.0歳 |
| 2022年度 | 54.1万円 | 649万円 | 920万円 | 39.0歳 |
| 2021年度 | 53.8万円 | 646万円 | 915万円 | 39.0歳 |
| 2020年度 | 52.1万円 | 625万円 | 886万円 | 39.0歳 |
年代・職種・役職別の年収目安
農林中央金庫では、年齢や役職、職種によって年収レンジが大きく異なります。
ここでは、年代別・職種別・役職別の年収目安を詳しくご紹介します。
年代別(20代/30代/40代/50代)
農林中央金庫の年代別年収は、順調に昇進した場合、以下のような推移となります。
年功序列の色合いが強いため、着実に昇進すれば高年収が期待できます。
- 20代(25歳):500~550万円
- 30代(30歳):750~800万円
- 30代後半~40代(35歳):1,000~1,100万円
- 40代(40歳):1,200万円以上
- 45歳:1,300万円以上(評価次第)
- 50歳:1,400万円以上(評価次第)
この水準は、他の大手金融機関と比較しても非常に高いレンジとなっています。
職種別(例:開発/営業/コーポレート)
農林中央金庫の職種は大きく分けて「総合職」と「地域職」に分かれます。
総合職は全国転勤があり、年収水準が高め。地域職は転勤がなく、年収はやや抑えめです。
- 総合職(開発・営業・コーポレート等):700~2,000万円超(役職により変動)
- 地域職(リテール・食農ビジネス等):500~1,000万円
特に総合職は、昇進スピードや評価によって年収が大きく伸びる傾向があります。
役職別(一般/主任/係長/課長/部長)
農林中央金庫の役職別年収テーブルは下記の通りです。
年次や評価によってレンジがありますが、課長以上は選抜制となります。
| 役職 | 年次 | 年収 |
|---|---|---|
| 一般職(1等級) | 1-2年目 | 500万円 |
| 一般職(2等級) | 2-4年目 | 600万円 |
| 一般職(3等級) | 5-7年目 | 700~900万円 |
| 主任・係長(4等級) | 8-10年目 | 900~1,100万円 |
| 課長(5等級) | 11-13年目 | 1,200~1,400万円 |
| 課長(6等級) | 13-20年目 | 1,400~1,600万円 |
| 副部長(7等級) | 20年目以上 | 1,800万円~ |
| 部長(8等級) | 評価次第 | 2,000万円~ |
5等級まではほぼ全員が昇進可能ですが、課長以上は選抜制となり、部長クラスはごく一部の社員のみが到達できるポジションです。
初任給・新卒1年目の年収
農林中央金庫の新卒初任給や1年目の想定年収について、職種ごとの詳細を解説します。
学部卒/院卒の月給・賞与・想定年収
農林中央金庫の初任給は、コースや勤務地によって異なります。
- オープンコース・グローバルインベストメンツコース・クオンツコース(全国転勤型):月給275,000円+転勤手当25,000円
- 本店勤務型:月給275,000円
- 支店総合職・ビジネスエキスパート職:月給265,000円
賞与や残業代は別途支給されます。
1年目の想定年収は、残業代や賞与を加味すると約500万円前後が目安です。
モデルケース(残業月10h想定)
例えば、全国転勤型の新卒(学部卒)が月10時間程度の残業をした場合、
- 月給:275,000円+転勤手当25,000円=300,000円
- 年間賞与:基本給の5か月分=約1,375,000円
- 年間残業代:約20万円(10時間×12か月×約1,700円/時換算)
これらを合計すると、1年目の想定年収は約500万円となります。
賞与・昇給・インセンティブ
農林中央金庫の賞与や昇給、評価制度について詳しく解説します。
支給回数/目安月数/評価軸・等級制度の概要
賞与は年2回支給され、基本給の5~6か月分が目安です。
昇給は年功序列の色合いが強く、等級制度(1~8等級)に基づいて昇進していきます。
評価は期初に立てた目標の達成度合いによって決まりますが、5等級まではほぼ全員が昇進可能です。
課長以上は選抜制となり、評価や実績によって昇進が決まります。
インセンティブ的な要素は少なく、安定した給与体系が特徴です。
手取り額の目安(年収976万円・単身)
農林中央金庫の平均年収(976万円)をベースに、単身者の手取り額を試算します。
月次/年次の概算手取り(控除の簡易内訳)
年収976万円(39歳・単身)の場合、
- 年間手取り:約686万円
- 月の手取り:約57万円
主な控除項目は以下の通りです。
| 項目 | 年収 | 月収 |
|---|---|---|
| 額面収入 | 9,760,000円 | 813,333円 |
| 所得税 | 694,500円 | 57,875円 |
| 住民税 | 581,000円 | 48,416円 |
| 健康保険 | 469,734円 | 39,144円 |
| 厚生年金 | 713,700円 | 59,475円 |
| 雇用保険 | 56,280円 | 4,690円 |
| 介護保険 | 0円 | 0円 |
| 手取り | 6,864,786円 | 572,065円 |
控除額は地域や扶養状況によって変動しますが、上記が目安となります。
福利厚生・待遇
農林中央金庫は福利厚生が非常に充実しており、働く上での安心感が大きな魅力です。
休暇・働き方(有給取得率/在宅・フレックス)
有給休暇取得率は83.2%と高く、休みを取りやすい職場環境が整っています。
休暇制度は年20日(初年度は入庫時期により異なる)に加え、結婚・出産・育児・介護・看護・ボランティアなどの特別休暇も充実。
在宅勤務やフレックス制度も導入されており、ワークライフバランスを重視した働き方が可能です。
金銭系(退職金/住宅手当/持株会/年金)
社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)完備。
通勤手当や残業手当、住宅貸与制度(総合職のみ)、住宅手当(賃貸の場合)、昼食手当なども支給されます。
特に社宅・独身寮は都内一等地にも格安で住めるため、住宅費の負担が大幅に軽減されます。
退職金制度や企業年金も整備されており、定年後も再雇用で勤務可能です(2022年度は329人が継続雇用)。
育成・キャリア(研修/公募/異動制度)
通信講座の受講料助成(半額~全額)、外部資格取得奨励制度、TOEIC・TOEFL受験制度(全額)、語学通信研修の受講料助成(全額)、外国語会話学校通学助成(入学金・受講料の半額)など、自己成長を支援する制度が充実。
異動や公募制度もあり、幅広いキャリア形成が可能です。
農林中央金庫は激務?労働時間の実態
「金融=激務」のイメージを持つ方も多いですが、農林中央金庫の働き方はどうなのでしょうか?
平均残業時間/みなし残業の有無/休日日数
農林中央金庫の平均残業時間は月9.5時間(総合職は13.3時間)と、金融業界の中でも非常に短い水準です。
みなし残業制はなく、残業代はしっかり支給されます。
年間休日は120日以上、有給取得率も高いため、ワークライフバランスを重視したい方にもおすすめです。
自己都合離職率も3.0%と低く、長く働きやすい職場環境が整っています。
口コミ・評判
実際に農林中央金庫で働く社員や元社員の口コミをもとに、年収や働き方に関するリアルな声をまとめました。
年収に関する良い口コミ
「同年代の他社と比べて年収が圧倒的に高い」「賞与が安定していて、毎年しっかりもらえる」「住宅手当や社宅が充実していて、実質的な手取りが大きい」「年功序列なので、着実に昇進すれば高収入が見込める」など、年収面での満足度は非常に高い傾向です。
特に「安定感」「福利厚生の手厚さ」を評価する声が多く見られます。
年収に関する悪い口コミ
「年功序列が強く、若手のうちは昇給ペースがやや遅い」「課長以上への昇進は選抜制なので、実力や運も必要」「地域職は総合職に比べて年収が抑えめ」「インセンティブ的な要素が少なく、実力主義を求める人には物足りないかも」といった声もあります。
また、「転勤の有無で年収が大きく変わる」点も注意が必要です。
採用大学の傾向
農林中央金庫は、難関大学から地方大学まで幅広い採用実績があります。
学歴フィルターはなく、人物重視の選考が特徴です。
| 主な採用大学(抜粋) |
|---|
| 東京大学、京都大学、一橋大学、慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、東京工業大学、東京理科大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、神戸大学、九州大学、北海道大学、同志社大学、立教大学、立命館大学、明治大学、法政大学、中央大学、横浜国立大学、岡山大学、熊本大学、金沢大学、筑波大学、他多数 |
総合職は難関大学の割合が高いですが、地方国公立や女子大など多様な大学からの採用実績も豊富です。
新卒向けワンポイント(内定後すぐにやること)
内定後は、自己分析の深掘りと業界・業務知識の習得を進めましょう。
特に、金融業界の基礎知識や農林水産業界の動向、協同組織金融の役割などを学んでおくと、入庫後の業務理解がスムーズです。
また、TOEICや資格取得の勉強もスタートしておくと、研修や配属後に役立ちます。
農林中央金庫に向いている人・向いていない人
農林中央金庫で活躍できる人・そうでない人の特徴をまとめました。
- 向いている人
- 安定した高年収・福利厚生を重視したい人
- 年功序列や組織のルールを尊重できる人
- 農林水産業や協同組織金融に興味がある人
- ワークライフバランスを大切にしたい人
- 向いていない人
- 実力主義で早期に高収入を目指したい人
- 転勤や異動を避けたい人(総合職の場合)
- 変化の激しいベンチャー志向の人
- 自分の裁量で仕事を進めたい人
FAQ
Q. 農林中央金庫の平均年収・中央値はいくら?
A. 直近2024年度の平均年収は976万円です。
中央値は非公開ですが、平均の0.9~0.95倍(約880~930万円)と推定されます。
年功序列型のため、平均と中央値の差は小さいと考えられます。
Q. 何年目で600/800/1000万円に届く?
A. 600万円は2~4年目(2等級)、800万円は5~7年目(3等級)、1,000万円は35歳前後(4等級~5等級)で到達が目安です。
評価ランクや昇進スピードによって前後しますが、年功序列が基本です。
Q. 年代・職種で年収はどのくらい違う?
A. 20代は500~550万円、30代は750~800万円、開発・営業・コーポレート系総合職は700~2,000万円超、地域職は500~1,000万円が目安です。
インセンティブ要素は少なめですが、安定した昇給が魅力です。
Q. 初任給と新卒1年目の想定年収は?
A. 学部卒は月給275,000円(全国転勤型)+転勤手当25,000円、院卒も同額。
想定年収は賞与・残業代込みで約500万円(残業月10hモデル)です。
Q. 残業時間やワークライフバランスは?
A. 平均残業は月9.5時間、有給取得率83.2%、年間休日120日以上と、ワークライフバランスは非常に良好です。
長く働きやすい環境が整っています。



